Le Journal de Nori
2003年9月1日 月曜日   カミナリの夜
うわっ、光った! ゴロゴロゴロゴロ・・・・・ カミナリだ! もしかしたら、ここにも雨が降るかもしれない!!  

ここ、トゥールーズ地方は、ここ3ヶ月、雨が降っていない。  しかも暑い日が続いていた。 最高気温45度。 この地方の人も、こんなことは今までなかった。。。と言う。 8月上旬2週間は、本当に暑く、大変だったらしい。 ・・・・らしい、と言うのは、我々はラッキーにもちょうどこの2週間、アメリカのロッキー山脈で避暑をすごしていた。 帰る前、フランスで猛暑のため死者が3000人以上を超えた、と聞いた。 「まさかー、せめて300人とかの間違いちゃうーん」と頭から信用しなかったが、実際、そうだったらしい。 


死者の多くは、パリの地方だと言う。 ここ、南のほうが暑いのに、と思うだろう。 でも、パリに住んでいる多くが、アパート暮らしで、エアコンもついてないので、気温は高いところに行くほど上昇。 そして、のどの渇きを感じなくなっている老人たちは、水を飲むことをせず、脱水状態で、亡くなっていくケースが多いらしい。 そして、現時点で、猛暑による死者は延べ15000人にまでなるという。。。


アメリカから、ここトゥールーズに帰ってきた時、曇りで、タクシーの運ちゃんは、「昨日からやっと涼しくなったよ。」と言った。 我々は本当にラッキーだった。 そして、眺める景色は、サバンナ状態。 ところどころから、ライオンや、トラが顔を出しそうな雰囲気だ。 広がっているはずの緑色が黄色や茶色化している。 水不足だ。 この辺りでは、我々がいなかったときから、水やり禁止令が出ていて、見つかったものは、1500ユーロ(1ユーロ約130円)の罰金だったと言う。 うちの庭のバジルや、コリアンダーなどのハーブ類と、ひまわりにだけは水をやってくれ、と、向かいに住む人に頼んでいってたが、彼らはどうやらまぬがれたようだ。  


実は、スウェーデンから友人が来ていた週末にも雨は降った。 しかも、ビアリッツからうちに帰っているときの途中だった。 左の写真を見ていただきたい。 真ん中の濃い灰色のところだけ雨が降っているのだ。 車の中で4人(龍ちゃんを含む)は盛り上がった。 カミナリがあちこちで、光っては鳴り、光っては鳴り、を繰り返していた。 「おもしろい、おもしろい!」 と言ってるうちに、ますます近くなり、その中へ突入!! すごい雨だ!! 運転しているものにとっては嫌なものだろうが、友人と私は、ますます盛り上がる。 運転していただんなも、我々2人につられ、興奮する。(と言っても冷静に見えるところがなんだか悔しい。。。)

しかも、雹が降ってきた!!! すごい音だ!!! 我々はますます盛り上がる。 龍ちゃんが泣いていた様な気もするが、雹が車に当たる激しい音で、聞こえるものも聞こえない。 盛り上がっている我々は、お互いが聞こえるように大声で話す。 どんなにワイパーを早く動かしても前がよく見えない状態なので、ほとんどの車は、サービスエリアへと向かう。


盛り上がっている我々のせいなのか、だんなは、運転をつづける。 ・・・・・と、少し行った所で、雹どころか、雨もやみ、再び曇り空へ。 「サービスエリアに止まらなくてよかったー。 まだあそこはあの状態だろう。」 だんなもちょっとはびびったようだ。
家に到着し、遠くからまだカミナリが聞こえる。 ここは、まだかまだかと待つ。 雨だ! 雨が降ってきた! と言っているうちに止んでしまった。。。。。  悲し過ぎる。。。。


天気予報では、毎日、「ところによってカミナリ」と言っている。 「ところによって」と言うのは、まさしくところによるものらしく、ここは、待てども待てども、その「ところ」、と言うのに当たらなかった。 が、ようやくやってきた。

待った甲斐はあり、あっちで光り、こっちで光り、あっちでゴロゴロ、こっちでゴロゴロ・・・。 それが非常に美しい。 もう夜の9時過ぎていたので、龍ちゃんはベッドへ。 だんなと私は、このショウを見るのが大好きだ。 稲妻が見えるときは必ずと言っていい、外を眺める。 家の裏のテラスに座り、今回は、カメラをも持ってきてみる。 実は、ビアリッツからの帰り道、光るカミナリをカメラで写そうとするがまったくだめ。 デジタルカメラと言うのは、本当にいいものだと思った。 そうでないと、フィルム2本分も灰色の空ばかり現像されて、だんなに怒られるところだった。 

この日もやってみた。 撮りまくる。 50回撮影したうち、4枚だけカミナリが写っている! もうこれだけでうれしい。 デジカメに再び感謝だ。 


  

そして、やっとここにも雨が。。。。。と思いきや、なぬ? こんだけ? かすった程度であった。 そしてまだまだ雨を待つ暑い日は続く。。。


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