Le Journal de Nori
2003年10月16日 木曜日   発熱
しんどい。 こんな私が昨日から熱がある。。。
2週間前、龍ちゃんが夜中に咳き込み、そのまま嘔吐した。 それが、一日おきくらいに続いてた。 まあ、様子を見よう、と言うことにしていたが、日曜日にいきなり熱か出たので、とりあえず医者に見てもらうことにした。  この時期はどうもみんな調子が悪くなりがちだ。 予約が取れたのは、水曜日の午後18時30分だ。 仕事を終えて帰ってきたパパも来る。
しかも半袖だ。 このさぶいのに。。。
でも、パパの体温計は当てにならない。 なぜなら皮膚の下にしっかり厚めのコートをまとっているからだ。


その医者は、うちの裏にある公営のプールを挟んで向かいにある。 歩いていくわけだが、それでもかなり寒気を感じていた。 
家を出るなり、隣の人に会う。 「さぶいねえ、きょう・・・。」 「え?今日はいい天気で気持ちいいやんか」 「・・・・。」


医者についた。 彼のいいところは、時間通りであるということだ。 他の医者なんて予約時間なんてあったもんじゃない。 彼の診察室に入る。 「今日はさぶいねえ。」とまた言ってみる。 「え?今日はいい天気で気持ちいいやん。」 「・・・・。」
「今日は、龍ちゃんのために来たけど、明日は彼女が来るかもねー」と、だんなは笑って言う。 もしかしたら、ほんとに熱が出るかもしれない。


結局、何もたいしたことがなかった龍ちゃん。 よかった、よかった。 でも、たいしたこと有りそうなのは私だ。 暖かいはずの診察室でもジャケットを着たままだ。 
帰りには、本気で、プールの庭の柵を超えて横切って帰りたかった。 

家に帰ってとりあえず温かい格好をした。 すでに暖房も入れてもらい、ソファーに横になった。
だんなが、キッチンで、何かぼりぼり食っている。 「おなかすいたー」  私もだ! なんかちょうだい。
だんなは、「何がほしい?」と聞いてくる。 だんなが食ってたものは、どうも消化に悪そうな気がして遠慮した。 「ミルクティが欲しい。 朝食の残りの紅茶がまだティーポットに残っているからそれを電子レンジであっためて。」
といった直後、彼はキッチンを行ったり来たりしている。 「ねえ、まだー?」 「ここにあったチャイニーズティーはどこや?」 は? ちょっと待て。 それってウーロン茶のこと? そんなんでミルクティなんか作るなよおおおおお。 かなり足がだるかったが、自分で起き上がって、作った。 そのほうが早い。


体温計で熱を測る。 38度6分。 熱だ。 このまま、ちょっと無理をして記録を更新しようと思ったが、そんなばかなことをやるほうが馬鹿な気がして、おとなしく薬を飲んだ。 

熱が出るのはしばらくぶりだ。 私はめったに病気をしない。 風邪も引かない。 だんなに「アンブレイカブル(unbreakable)」と呼ばれている。 そんな私が!! 何をしたと言うのだ??


最後に熱を出したのは、2001年の3月だ。 だんなが出張で、ブルターニュ地方のポルニシェ(Pornichet)という町に宿泊となった。 私は行ったことがなかったし、とっととついて行った。 
その日、だんなが仕事を終えて一緒にレストランへ食事に行った。 あったかいはずのレストランは、少し冷えていたような気がした。 ま、天気が悪いからだろう、とそのときは思ったが、今思えば、それは、熱が出る前兆だったと言える。
そしてその夜は、上から下への大騒ぎで、仕事できているだんなに迷惑をかけた。 しかも、その前日は、他のみんなでご飯を、と言うことで、部屋を出た矢先、階段を踏み外して支えた右肩が脱臼した。 中学のときにバレーボールをやったのがきっかけだが、脱臼は軽く癖になっていた。 一回脱臼をすると、なぜか、いつももう一回何日か後に起こる。 このときも、3日くらい後に朝起きて、ベッドの中で仰向けの状態で一度くしゃみをした。 脱臼した。 それ以来、ベッドの中でくしゃみをする時は横向きでするようにした。
脱臼とは、ほんとに痛い。 だから、この夜も、みんなでご飯を食べに行くのがぱあになっていた。 ここでもだんなに迷惑をかける。。。


熱を出すときは、なぜか痛いものがつき物なのか、今回は、一週間ほど前から、大きい口内炎ができている。 口内炎はほんとによくできる。 きっかけは、自分で自分の口内を食事中にかんでしまうのだ。  あまりに痛いので、薬局で、薬を手に入れることにした。
だんなは、何よりも塩を塗りこめ! と言うが、恐ろしく痛そうなので薬と言う手にする。 日本では、「アフタゾロン」と言う口内用の塗り薬を使っていてよく効いたので、この国にもその類のものはあるだろうと、薬局を訪れた。
「口内炎用の薬、ありますか?」 「見せてみて」 と見せると、「よく効くのがあるわよ。 つけた瞬間はめちゃめちゃいたいけど、本当に効果的だから。」 「え? 痛いんですか?」 「ええ、つけた瞬間はめちゃめちゃいたいけど、よく効くから。」 「試したことあるんですか?」 「ええ、だから勧めてるのよ。」 「塗り薬なんかないんですか?」 「あるけど、こっちが絶対効果的。 つけた瞬間はめちゃめちゃ痛いけど。」 
こんなに「痛い」を連発されたが、「よく効く」と言う言葉を信じて試してみることにした。 そこで、「つけてあげようか?」と言われたけど、薬局では叫べなさそうなので、遠慮した。


早速 家に帰ってつけてみる。 「痛い!!!」 叫ぶどころか、声にもならなかった。激痛だ。 そして3日間、一日4回、激痛の日々は続いた。 当時はだんなに、「テキサス州の形してる」と言われていたが、今ではすっかりアメリカ合衆国だ。 そうだ。 ぜんぜん効かず、しかもでかくなってしまったのだ。 だんなからは「塩を塗れ」と、ひたすら言われる。 



病気になると、どうも子供になりたい、と思う。 だんながめちゃめちゃ優しくなるのを期待した。
ソファーに横になっていた私のところにだんなはやってきて、額に手を当てた。 「やっぱし熱、でたな。」 それだけ言い残すととっととキッチンに行ってしまった。 おいおい、ほんまにそれだけかい?! なぜかひどく悲しくなって、「こんなのと本当に結婚してよかったのだろうか。。。」と思った。 

そしてご飯ができた。 今日は、サーモンのグリルにブロッコリー、そして白飯だ。 病気のときは、こういうシンプルなのがいい。 ・・・が、病気のときに、テーブルで食事をするのは非常にしんどい。 しかもなぜか、足がひどくだるいのである。 いても立ってもいられない状態だ。 しかも、しょうゆが口内炎にしみる。。。。
半分食べて断念した。


そしてまだ寒気を感じながら早々とベッドへ入る。 いつもなら一緒にベッドに上がって、跳ねたりして遊ぶ龍ちゃんも、今日は違う。 肩からはおっていた毛布の両端をとじ、私に頭をつけてくる。 かわいい。 そして今度は、龍ちゃんの熊を枕元に持ってきてくれた。 涙が出るじゃないか。 こんなに幼くても分かるんだ、と感動した。 

そして今日、龍ちゃんは元気がいい。 パパはとっとと仕事へ向かおうとしたときに、うちの車庫の壁の亀裂を修理しようとする人たちが来ていた。 8時前だ。 早すぎる。 しかも、何の連絡もなしに突然来た。 彼らは、昨日留守電にメッセージを残したと言う。 うそつけ。 そして工事は始まった。 壁に穴を開けるのだ。 家中 他には何も聞こえないほど響き渡った。 もっと寝ていたかったが、断念せざるおえなかった。 
そして今、38,9度を記録し、こんな日記を書いている。 だんなは、今夜は、居合道の練習に出かけている。
なんとその間に、龍ちゃんは、これでもかーと言う勢いで嘔吐した。 しかも、私に寄りかかってだ。 頭は痛いし、足は痛いし、こんなの掃除するならだんなを呼び戻してやれ、と彼の携帯に電話してみるが、もちろん切っている。 悔しい。


最近何の出来事と言う出来事がないので、日記はしばらくお休みしていたが、この発熱とは私にとっては一大イベントだ。 なぜかベッドの中にいたときに無性に書きたくなってしまった。 もう今日は早く寝よう。 もういたいのは嫌だ。 早く治ってほしい。。。。  


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