Le Journal de Nori
1月19日 月曜日   カルトナージュ

新しいことを始めた。 
カルトナージュだ。

もうすでにこのホームページで新たなコーナーを開設し、初心者、と言うことはばればれなんだが。。。
でもいい、何でも新しいことを始めるには初心者と言うところからはじめなければならない。

なぜカルトナージュにしたのか。
本当は、Encadrement (フレーミング、額装)をはじめたかった。 パリに住んでいるある友達がしているのだ。 
彼女とは、私がパリに来たとき、ソルボンヌ大学のフランス語講座で知り合った。 一時、連絡は途絶えたものの、いまでも仲良くしている人の一人だ。

彼女は駐在員の妻、としてフランスに来た。
そんな人が、お遊びではないソルボンヌのフランス語講座にいたのだ。

ベルギーにいたころ、日本人駐在員の奥さんは、「日本人会」の主催するフランス語講座を受ける人が多いらしいが、結局は、日本人ばかり、お茶飲み会のおしゃべりの場と化して、フランス語なんてまともに学べない、と聞いた。

パリにも日本人会は存在し、もちろんそこでフランス語が学べられる。
が、あえて、彼女はその門をくぐらず、各国からの語学留学生が多いソルボンヌの講座を受けていたのだ。
わたしは感心した。

私は、フランスに来て間もなかったので、もちろんいろんな人と交流を深める。
日本人、外国人、問わず、だ。
だが、来たばかりと言うのは、いくらがんばってもフランス語のレベルは知れているもので、どんなに外国人の人と仲良くなろうとも、それこそ知れているのである。

彼女のうちは、パリ郊外のサン・クルーというところだった。
毎日ソルボンヌまで来るのも面倒くさくて、実にわたしなら挫折を余儀なくされただろう。
が、彼女は毎日来た。

ある日、そんな彼女のうちにお邪魔した。
「きたないよ、狭いよ。」
と、繰り返し前置きをされて。

貧乏留学生、一人暮らしのワンルームを見てから言えよ!

とのたまわりたくなった。
そのころの私や、他の貧乏一人暮らしのアパートと比較すると、非常にきれいで、広いアパートだった。

確かに、ベルギーで、駐在員宅を何軒かお邪魔した。
確かに、すごい、金かけてる!といわんばかりのとこばっかりだ。 こんなんなら、駐在員の奥さんになりたい!
とまで思った。

それから比べると、彼女は、なんて控えめなんだろう。
彼女のだんなの会社は、大手大企業の一つだ。 夢のような生活は実現できたはずだ。
だが、そんな夢を捨て、駐在員家庭にとっては控えめな住まい、その上、ソルボンヌだ。

ますます彼女が好きになった。

その彼女の家に、きれいに装飾された額がたくさん飾られていた。
きれい。

このころは、まだ自分が始めたい、とか全く思わなかったが、かなり気に入ったのは確かだ。


そして何年か経ち、自分もそういう機会が訪れた。
自分で作ってみたくなったのだ。
このホームページでも「その他」の部分で紹介している。

それからトールペイントに出会い、そればかりするようになり、まじめに、フレーミングを学ぼう、とはまだ思っていなかった。
そして、ある日、彼女の引っ越して間もないパリ16区のアパートにお邪魔する機会があった。

彼女は、今、パリの専門学校で、フレーミングの技術を習得している最中だ。
そんな彼女の作品を見、しかも、私も一つ額にして欲しいモノを頼み、しているのを見せてもらった。

私もやりたい。

彼女らは、今年3月くらいに、日本に本帰国する予定だと言う。

しかして、うちは!

もうすぐ引越しだ。
こんなフレンチスタイルのフレーミングをやってフランスを出たい!

近所の行きつけのクラフトショップの人に聞いた。 どこかこの近くで、教えているところはないか。
リストをくれた。
が、電話をかける前に、引越しが現実になりそうだった。

それならば、一人でできそうな、しかも、フレンチなものを。。。

カルトナージュ。

去年かおととし、大学が一緒だったある友達が、東京で、カルトナージュと言うものをしている、フランスで流行っている、と聞いたけど。。。と言っていた。
流行ってる??
聞いたことすらない。
早速、本屋をのぞいてみる。 これか、あった。

参考までに2冊、買ってみる。

それ以来、その東京の彼女に内容をデジカメで取ってメールで送っただけで、手をつけてもなかったが、このたび、手にとって見る。

これならできそうだ。

早速はじめた。
思ったより簡単で、どんどんいろんなものを作って行きたい衝動に駆られた。

が!

もうすぐ引越しだ。
箱ばっかり作ってると、引越し前にもっとかさばるのだ。 作りたいけど、最近は写真だけ見て、断念してしまう。

カルトナージュとは、結局は紙箱なのだ、引越しのさい、つぶれてしまうのはシャクでならない。
では、引っ越した後にしようか、、、。

でも今は作りたいのだ。
フランスでしか変えない柄の紙とか布とかあるかもしれない。

だが、引越しのことでどうも、断念してしまう。。。

こんな葛藤が頭の中をめぐり、結果として、こうやって、日記を更新している次第である。
引っ越したら、いっぱいやろう。

でも、日本に一時帰国するのも、引っ越した後にしようかと思っている。
2つのことをできない葛藤はつづく。。。

ところで、私はこの度、「駐在員の奥さん」で、当地に乗り込むのだ。
請うご期待!!


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