Le Journal de Nori
2003年7月20日 日曜日   結婚式のガーデンパーティー


仲のいい友達の娘が結婚した。 娘とは、面識がなかったが、友達とは、家族ぐるみの付き合いで、家を行き来する仲である。。 といっても、彼らはパリ郊外に住んでいるので、トゥールーズに来てしまった私たちにとっては、遠いように思えるのだが、それは、単に距離の問題だ。

家族ぐるみの付き合いで、娘とは面識がないとはどういうことだ、と思われる方もいるだろう。 
フランスにはよくある話だが、この娘の実の両親は、彼女が2歳のときに離婚してしまい、何年もお父さんの所とお母さんのところを行ったりきたりしていたが、大きくなるとともに、母方へ。 
そして、今のだんなになった男の人といっしょに住んでいた。 フランスでは、結婚前にいっしょに住むのは当たり前だ。 これで
お互いのことをもっと知り合えて、結婚してから、「しまった、結婚するんじゃなかった。」と言うような、手遅れを防ぐためでもある。


フランスには、結婚しないで、いっしょに住むカップルが多い。 子供を持っても、結婚しないカップルもいる。 離婚のときに、めちゃめちゃお金がかかるのだ。 それに、男の人に不利に法律ができていて、女の人が、いかなる理由によって離婚したといえども、お金を請求できる。
子供がいた場合も、親権を取れるのは、その母親に問題がない限り、母親がたが勝利をおさめる。

我々は、その父親と、新しい奥さん(結婚してないけど)と、彼女の娘たち、そのだんな(結婚してないけど)子供たちとの付き合いがあるのである。


そんな人の家庭の事情はさておき、今日は、結婚式のガーデンパーティー。 「ガーデンパーティー」という言葉は、英語であるが、ここフランスでも、このように呼ぶ。 もちろん、フランス語読みをする。 これだけで、もう英語に聞こえないところが、フランス語をこよなく愛するフランス人らしい。 

結婚式の挙式自体は、前日に行われていた。 そして、大きなパーティーも開いたそうだ。 友達いわく、我々も、前日のパーティーに招待したかったが、台湾に転勤で行くことになってたので、数に入れなかったそうだ。 結局、台湾行きは、キャンセル。 悔しいじゃないか。


気を取り直してパーティーを楽しむ。 といっても、みんなで、とにかくしゃべる、食べる、飲む、だ。
気取ったことは、一切ない。 新郎がスーツを着ていただけで、それ以外は、ラフな格好。 食事も、バーベキューだ。
肉を焼いて、各テーブルに、大皿ごと振舞われる。 
堅苦しいスピーチや、酔った勢いに任せる歌や、芸なんてもってのほか。 ただ、それぞれが、気軽に新郎新婦に挨拶して、それぞれが見知らぬその他のそれぞれと気軽に会話を楽しむのである。

気取ったレストランでもないので、うちの人見知りを覚えた龍ちゃんも、卓球台をみつけ、サッカーボールも見つけ、一人で遊んだりしていた。


ちなみに貸し切ったところは、パリ郊外のセーヌ川沿いの、小さな城館である。 「白鳥城」となずけられている。 前日は、この小さな城館の中で、披露宴が行われたそうだが、今日は、ガーデンパーティーあるゆえ、庭宴なのだ。


そんなかなりラフなパーティーだが、デザートの登場になると、みんなの目を引く。
本日のケーキカット。 

  

そして、みんなのリクエストで、何のためらいもなく、新郎新婦のキッス。   

その後、某航空会社スポーツクラブで、居合道を教えているお父さんが、居合道を室内にて披露。
あ、ここに芸があった。。。。
やはり、みんな珍しいので、写真や、映像を撮っている人がたくさんいた。 しかも、こればかりは、神聖なる沈黙の中で行われるので、疲れが出て騒ぎ始める龍ちゃんを抱きかかえ、汗をかきかき私は外から、ガラス越しに見るしかなかったのである。 
1歳8ヶ月の子供には、居合道の志を理解するにはまだかなり無理のようである。


パーティーはまだまだ続くが、翌日月曜日で、だんなが働くので、我々は、トゥールーズ行きの飛行機で、帰らなければならない。

帰り際に渡される砂糖菓子、ドラジェ。 砂糖のコーティングの中には、チョコレート、アーモンド、または両方が入っている。 結婚式には、つき物である。 


飛行機狂いの龍ちゃんは、空港が大好き。 
あの飛行機に乗って帰るよ。
楽しかった週末もおしまい。 家に帰ると現実が待っている。

家に帰って、翌日、ドラジェの箱を見つけた龍ちゃんは、箱をあけ、中身を廊下に散らばせる。 手にも、口の中にも、すでにどろどろになったドラジェがいくつか・・・。  
新し物好きな龍ちゃんの暴走はまだまだ止まらない。 ああ、ここに現実が待っていた。


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