Le Journal de Nori
2003年8月5日 火曜日   ロッキー山脈の野生動物たち

いるのだ、いるのだ、動物たち。 今回は、アメリカン・ロッキー山脈に住む野生の動物たちを紹介。 というか、今日は、コテージから車で3分くらいで入り口がある、ロッキーマウンテン国立公園へ行ってみた。 全員が行くわけではないが、Simpson's(仮)の車は4台連なる。

今日は、コロラド州の、このロッキー山脈で、一般人がいける一番標高の高いところへと行ってみようというのだ。 今日も天気がいい。 太陽に当たると暑いくらいだが、標高は、3000mを超えるので、セーターなどを持参。 日焼け止めクリームも肌の敏感な白人たちには、必須だ。 こういう私もつけては見るのだが、すでに、メラニン色素が沈着している肌には、効果はうかがえないのを知っていた。


一度出て行ったら、4時間くらいは戻ってこないので、しっかりと朝食を取る。フランスではきっと朝食には嫌がられるベーコンを食べる。 こんなもん食えるかよ。。。。と思わせる脂肪70%のベーコン登場。 これをフライパンでカリカリになるまで弱火で焼く。 すると、写真の左から右状態になる。 フライパンには、熱い豚の脂肪がたっぷりと残される。
これを流しには、捨てず、空き缶に、入れて捨てるのだが、そのフライパンに少しは残しておいて、この脂で、目玉焼きを焼くのだ。 

朝から胃にもたれそうなものだが、これが、この日のエネルギーとなるのだ。 カリカリよりもやわらかめベーコンのほうが好きな私は、焼く前の姿を目にしていたので、どうしても食べる気になれず、断念した。 食えないよな。。。


ハミングバード

そんな朝食を取っていても、動物たちをうかがえることができる。 ハミングバードだ。 日本語では、ハチドリという、全長7〜8cmくらいの小さな鳥である。 アメリカの家には、よく見かけられるハミングバードの餌台にやってくる。 見ていると、いろんな種類があるのに、気づく。 なんと300種以上にも分けられるそうだ。 餌台の中には、いわゆる「とりのえさ」というのではなく、砂糖水が入っている。 とにかく、ひっきりなしにくるのだ。 

一秒間に60回ほど羽ばたくといい、来るたびに、「ブーン」とか、泣いているかのように、「ピピピピピピピピ・・・・」とか聞こえるのだ。 日本では、これが蜂の音のように聞こえることから、「ハチドリ」と名がついたそうだ。 英語では、ハミングをしているようで、この名前がついたらしい。 

朝食を終え、いざ出発。 国立公園に入るのにはお金がかかる。 これも、国立公園を維持していくのに必要なものだ。車一台につき5ドル。 美しい景観が広がる。 車は上へ上へと上っていく。 もちろんくねくね山道だ。 龍ちゃんは、大丈夫か、車に酔ったりしないか。。。 あのベーコンを食べなかったことを心からよかったと思った。


アルパイン・ビジターセンターというところに着いた。 ここで、車を降り、徒歩で山を登っていくのだ。 上る前にもいろいろな動物に出会う。


シマリス

見にくいけどリス


モルモット逃げる図

ここでは小動物が多い。 人間慣れしているのか、近くによって来たりする。 だが、決して餌などを与えてはいけない。 国立公園で生きて行く上での秩序を乱してしまうのだ。


アメリカでは、シマリスのことを「チップモンク」といい、「りす」というのは、大き目のシマのないリスのことを指す。 かわいいのだ。 こんな姿を見せられたら(右)、ついつい、ロッキーチャックを思い出してしまう。 シマリスのことを「チップモンク」といわれたときには、しばらく、「ロッキーチャック」と憶えていたのは私だけだろうか。。。




ナッツクラッカー(右)、
日本語では、「ホシガラス」と訳される。
カラスを干して、色があせてしまったようだからか???

トイレも済ませたところで、頂上と進む階段を上っていく。 もともと体力に自信がないうえ、すでに標高が高いため、歩き始めるや否や、しんどいのだ。 ところどころにベンチがあるので、私は休憩しながら行くことにした。 「わー、景色がきれいねー」などと、いかにも景色を楽しむ振りをして、さっさと歩く人を横目で見ながら、2回休憩した後、もうやめようかと思ったが、降りて来るばあちゃんに、「ほんーまにしんどいけど、行ってみる価値あるよ。」といわれたので、思い切って行くことにした。 

左の写真の頂上をほんとの頂上だと思う混み、がんばったが、私は、「やられたー」と思った。 その先にも続いていたのだ。 そういえば、人込みがなかったなあ。。。 また休憩し、上へ。

ついに、到着!! しんどかった。。。。。 標高12005フィート。 3659メートルである。
以前、スイスのユングフラウヨッホにいって、顔が真っ青になりながら、知り合いには、笑顔を振りまいてた、という。 みんなは、そんな私を見て、さぞ気持ち悪かっただろう。 今回は、素直にしんどい表情を見せることに勤めた。  

そして頂上から見えたものは! エルク(Elk,日本語では、ヘラジカと訳される。 「ムースの親子」のページ参照。)の群れだ!! こんなにいるとは、思いもしなかった。 シカ類で、お尻が白いのが特徴らしい。 
そして、私を待っていた、パパに抱えられて一足先に上っていた龍ちゃん。 やっぱりしんどいので、とっとと下りることにした。 龍ちゃんをかかえ。。。。。 パパは、もうちょっと残るらしい。 疲れていた龍ちゃんは、私に抱えられたまま眠ってしまった。 起こして歩かせるのは、かわいそうだ。 そのまま下りることにした。 

行きよりは、しんどくないようだが、それでも、11kgを抱えたまま、こんな標高の高いところを下りていくのは心臓破りだ。 だが、すれ違う人、すれ違う人が、そんな私に、「まあ、ねちゃってるのねえ。」「かわいいねえ」などと、言って行くので、起こして泣かせるわけには行かなかった。 このときは、笑顔を絶やさなかった私。。。 気持ち悪いと思われようと、もう2度と、すれ違った人には会わないはずだ。 気にしないことにした。


そして、みんながそろい、アスレチックファミリーのSimpson'sは、もうちょっと車で走らせて、違うところでも、上ってみたい、というものが出てきた。 まじかよお。 腹が減っているのだ。 しかもこんなところに気の利いた食べ物はない。 持参してきた龍ちゃんのお菓子を母親がつまむ。 
とりあえず、うちを含めた3台が、行ってみた。 もう13時を回っている。 そこからも景色もすばらしかったが、私は、何か食べたかった。 そして、うち以外は、また上っていった。 さすがにだんなも腹が減っていたらしく、うちは、帰ることにした。

   

そして、この滞在中には、ムースを数回、エルク、シカ、など実にいろんな動物を間近で見ることができた。 このほかにも、アライグマや、熊を見ることがあるという。 アライグマなんかは、かわいいから見たいと思ったが、どうも、ここらの住民には嫌われているようだ。 
くまも見たかったが、「見たいなら、夜、残飯をおいといたら、来るから、試してみる?」と言われたが、見たかったのは、私だけだったので、断念することにした。 熊は、昔、北海道で見たからいいのだ。

人間の進出で、動物たちもどんどん住みにくくなっているのではないか。 これらの動物が、人間たちの近くに来るのではなく、我々が、彼らのテリトリーをどんどん占領してしまっているのではなかろうか。。。 野生の動物たちに会えた半面、この先、どうなっていくのかと言う、動物たちへの不安が、頭を横切るのである。 そのうち、動物たちの逆襲なんかが遭ったりして。。。

ちなみに、今回は、写真をふんだんに取り入れた。 その中でも、ベーコンの写真が一番大きいのは、この中で一番ショッキングな出来事であったと、察していただくことができるだろう。。。。 こんなの食えないよな。。。 

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